古市駅
▲古市駅駅舎《2007年7月16日撮影》

古市駅ホーム

【写真1】古市駅ホーム。《2007年7月16日撮影》

羽曳野市の中心に位置する駅で、考古学ファンには、古市古墳群の真ん中にある駅といったほうがピンとくるかもしれません。

島式ホーム2面4線から成る橋上駅で、改札の東西にそれぞれ出口が延びています。南大阪線と長野線の分岐駅で、車両の増解結が行われます。特急以外の全列車が停車します。

この先では、河内長野方面へ向かう長野線が直進し、橿原神宮前方面へ向かう南大阪線が東へ進路を変えています。本線である南大阪線が分かれる形になっているのは、もともと柏原-道明寺-古市-河内長野のルートが先に建設され、橿原神宮前方面はあとで敷設されたという歴史的経緯によります。

駅舎上の施設は、自動改札機および出札窓口、売店です。このほか、駅の西側に商業施設が立地しています。

駅のすぐ南側を横断している道路は、古代より浪速と大和を結んできた竹内街道ですが、西から東に向かうと、踏切をわたった瞬間に一方通行(の出口)となります。この付近の道路状況に詳しくない人が取り締まりを受けるケースがあとをたたないといいますが、歩行者から見ても表示が適切とは思えず、どうにかならないものでしょうか。

 

停車列車 [2008年8月現在]

南大阪線

長野線

乗り場

駅名の由来

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歴史

本文で触れたとおり、柏原-道明寺-古市-長野が先に開通し、大阪および橿原へはのちに延長開業しました。

周辺の見どころ

古市駅を中心として、古市古墳群(4~6世紀:一括して国指定史跡)が広がっています。藤井寺、土師ノ里、道明寺各駅を併用するのもよいでしょう。

誉田八幡宮

駅から北へ、徒歩10分。“日本最古の八幡宮”として有名で、伝では欽明天皇の命により社殿が建立されたとあります(歴史的根拠には乏しい)。いずれにせよ八幡信仰が広まったときにはすでに存在していたと思われ、武家の尊崇を受けており、源頼朝が寄進したとされる塵地螺鈿金銅装神輿は国宝に指定されています。室町時代以降は争乱のあおりを受けて荒廃、現在の建造物は基本的に江戸時代以降のものです。拝観自由。

【URL】http://www012.upp.so-net.ne.jp/kondagu/

誉田御廟山古墳(応神天皇陵恵我藻伏岡陵)

駅から北へ、徒歩10分。墳丘体積では日本一、墳丘長でも大仙古墳(仁徳天皇陵)に次ぐという巨大古墳。多数の陪塚を備えています。周辺散策自由。

古市大溝跡

駅から西へ、徒歩8分。『日本書紀』に書かれている、仁徳天皇の御代に整備したとされる大溝に比定されており、古市古墳群形成期に整備されたものかと推定されます。羽曳野台地は比較的標高が高いことから、灌漑用水路と防衛濠を兼ねてつくられたものでしょうか。現在、一部が保存されています。散策自由。

2008年8月21日

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