分倍河原
ぶばいがわら
Bubaigawara

分倍河原駅

 南武線との接続駅で、府中以遠では最大の乗降客数を誇り、これを受けて準特急が停車します。ホームは築堤上にあり、改札口は南武線との連絡改札を併設しているため、Y字状になり、その結節点部分に駅員用のスペースが設けられています。出口から下りホームはすぐで、上りホームとの間は地下道で連絡しています。

 駅前は、ごく狭い道路沿いに商店街が並んでいます。駅の南側には東芝の工場があるほか、その周縁は比較的古くからの住宅地となっています。

乗り場

 確認中。

駅名の由来

 分倍河原の地名は、1333年、上野国で挙兵した新田義貞の軍勢が、鎌倉幕府軍を殲滅した分倍河原合戦に由来します。

歴史

 玉南電気鉄道の駅として開業した当初は、平安~鎌倉時代に在庁官人の屋敷があったことを受けて「屋敷分」と称していました。その後南武線が開業すると、これと連絡するため1929年3月12日に現在地に移転し、同時に、現在の駅名に改称しています。

見どころ

分倍河原古戦場跡

 駅から南西へ進み、京王線を渡り中央道を横断、徒歩12分。1333年、上野国で挙兵した新田義貞の軍勢と、これを邀撃した鎌倉幕府の軍勢が激突した場所。2日にわたる戦闘は新田軍の完勝に終わり、幕府の崩壊が時間の問題となりました。中央道の脇を通る新田川緑道に、石碑が建っています。ただし、実際の戦場はかなり広い範囲にわたっていたようで、この石碑が北東側の武蔵府中税務署付近に建てられていた時期もあったといいます。このほか、中先代の乱(1335年)など、南北朝期から室町時代にかけて多くの戦闘が行われています。

サントリー武蔵野ビール工場

 駅の南側に出て、無料連絡バス10分、または南東へ徒歩20分。JR東日本-南武線:府中本町を参照のこと。

府中市郷土の森博物館

 駅から南へ、徒歩20分。府中市の郷土資料や自然地理を解説している常設展示、日本最大級の規模を誇るプラネタリウム、明治期を中心とした貴重な建造物の復元があります。博物館という名称になっていますが、広い芝生公園が整備されているほか、河岸段丘を利用した起伏があるため散歩に好適で、流水が整備されているため水遊びも可能など、人工物が出しゃばってこない、自然体の人工公園になっています。本館の展示物は、考古遺物から近現代の産業にいたるオーソドックスなもの。復元建造物の多くは中に入ることができ、旧府中尋常高等小学校は地元出身の詩人である村野四郎の記念館となっているなど、多様に活用されています。時間に余裕を持って、ゆったりとリラックスしたいときに好適。観覧料200円(プラネタリウム込みの場合は700円)、月休。

【URL】http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/

《乗り換え》JR東日本-南武線(連絡改札あり)

【府中片町郵便局】駅から商店街の中を抜けて北へ進み、甲州街道旧道沿い、徒歩6分。
【府中美好郵便局】駅から北西へ、徒歩10分。2005年3月2日訪問。
【府中分梅郵便局】駅から南西へ進み、京王線を渡り中央道高架脇、徒歩10分。2005年3月2日訪問。

2004年6月1日
2005年7月1日、加筆修正

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