厚木
あつぎ
Atsugi

厚木駅

 高架上に対向式ホーム2面2線が設けられた駅です。特に住宅が密集しているわけではないこの駅が高架になっているのは、南北を走る相模線が先に開通し、これと交差する必要があったためです。

 駅舎はJR相模線と共用しており、駅の改札を入って左手すぐの平面ホームがJR相模線、改札を直進して階段を上った先が小田急ホームとなっています。

厚木駅全景

厚木駅を北側から望む。《2005年6月26日撮影》

 ホームは10両対応となっていますが、新宿方面のホーム端に出口があるのみで、ホーム上にはベンチ以外の設備がまったくありません。これくらいの規模の駅の場合、売店や自動販売機など、何らかの設備があるものですが、もののみごとにホームだけ。さらに、屋根があるのは新宿方面の半分ほどで、小田原方面は相模川近くにまで延びているため、むやみにホームが長く感じられます。

厚木駅ホーム

ガランとして何もない長大ホーム。《2005年6月26日撮影》

 厚木駅の所在地は厚木市ではなく、海老名市です。厚木市は、相模川を挟んで西側の一帯で、ひとつ小田原よりの本厚木が、本当の厚木市の駅です。このため、下のような表示が掲出されていますが、それでも厚木と本厚木を混同する人がときどき出ます。このため、地元では「“本”の付かない厚木」やら「偽厚木」やらと、半ば揶揄をこめて呼ぶことがあります。

 かつて、駅の周辺には大規模な砂利採取場があり、今もその名残でセメント工場がありますが、小田急の厚木駅では貨物輸送は重視されていませんでした。現在、駅周辺の団地が主な集客圏となっており、ホーム高架下には小田急系列のスーパー「オダキューOX」が収まっています。なお、さがみ圏央道の工事が進行していることもあって、相模川沿いはすっかり寂れています。

厚木駅の案内表示

厚木市にない厚木駅。《2005年6月26日撮影》

 駅の管理は、小田急が全面的に委託を受けて行っており、JRの社員はいない模様です。開通したのは相模線が先ですが、現在の利用者数は小田急のほうが圧倒的に多くなっています。このため、自動券売機の数も、小田急が2台に対してJRが1台になっています。何よりも、エリアがずっと広いはずのJRの路線図が、小田急に追いやられているのが、現在の力関係を示しているといえましょう。

厚木駅の切符売り場

厚木駅の切符売り場。券売機上の路線図に注目。《2005年6月26日撮影》

乗り場

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駅名の由来

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歴史

 神中鉄道(現・相模鉄道)が開業した約1年後に小田原線が開通した際、設置された駅です。当初は、付近の集落名にあわせて「河原口」と称しており、先に開業していた神中鉄道および相模鉄道(現・JR相模線)とはリンクしていませんでした。1929年2月に神中鉄道が中新田口駅を設けて小田急と接続、1943年2月には相模鉄道が河原口駅を置いて乗換駅となります。その後、1944年6月1日に相模線が国有化(相模鉄道から買収)され、同線の河原口駅が厚木と改称されると、これにあわせて、現駅名に改称されました。

 相模鉄道および現JR相模線関連については、JR東日本-相模線をご覧ください。

周辺の見どころ

 特になし。

《乗り換え》JR東日本-相模線(改札内、徒歩1分)

【海老名河原口郵便局】駅からマルシェを抜け北へ徒歩7分。風景印あり。1991年10月8日訪問。

2004年9月5日、加筆修正
2005年6月15日、加筆修正
2005年7月6日、写真を追加のうえ加筆修正

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