神戸電鉄との乗換駅です。かつては、現在の駅の北側に地平駅が設けられていましたが、北神急行の開通に伴い、移設のうえ高架化されました。これに伴い、ホームは有馬線鈴蘭台以東では唯一の6連対応となっており、阪神大震災直後には、5連の列車が、鈴蘭台からこの谷上までノンストップで走ったことがありました。
高架化した当初は、神鉄だけで2面4線構成という豪勢な駅でしたが、その後の輸送需要の低下したこともあり、大幅な改良が行われました。すなわち、南側の線を廃止して2面3線としたうえ、最も南側の線を基本的に用いるようになり、神鉄とは同一ホームで乗り換えられるようになりました(混雑時間帯にのみ、北側の島式ホームを活用)。すなわち、これだけ立派な設備を整備しながら、単線としてこの駅を使っていることになります。
意地の悪い見方をすれば、バブル絶頂期で神鉄の景気がよかった当時の設計が過剰だったということも可能でしょう。しかし、柔軟に対応できるための設備が残っている駅として、いわばクッション的な位置づけになっていると見てよいと考えます。
北神線開通当時は、神鉄と北神の両ホームは完全に分かれており、連絡改札で精算する必要がありましたが、現在では中間改札はありません。
立派な高架駅の下には商店が入っています。駅の北側にはロータリーが整備されており、岡場とともに神鉄自慢の駅になっています。
このように交通の要衝となっている谷上駅ですが、駅の周辺には人家はさほど多くありません。