暴れ川に翻弄される村の駅

北小谷

きたおたり Kitaotari
北小谷駅
▲北小谷駅駅舎《2010年12月31日撮影》

駅舎は無人のままぽつんと

北小谷駅ホーム
【写真1】北小谷駅ホーム。《2010年12月31日撮影》

かつての北小谷村の玄関駅にあたる駅です。

片面ホームのみからなる棒線駅です。木造平屋建てのシンプルな駅舎があり、駅舎内にはベンチとごみ箱が置かれていますが、それ以外には何もありません。かつての事務所がそのまま残っていますが、今では何も使われていないようです。大糸北線のほかの駅とは異なり、玄関部分には車寄せはなく、その代わりに入口部分が中に引っ込む形状になっています。

ホームは簡素なサイドボードづくり

北小谷駅ホーム
【写真2】北小谷駅ホーム。《2010年12月31日撮影》

駅直近には授産所があるほか、民家が1軒あるのみで、集落はまったく形成されていません。駅前の旧国道から姫川をわたった先に集落があり、国道沿いには「道の駅」があるほか、天然温泉も湧出しています。ただし国道の通行量が多いうえに歩道が頼りないことこのうえないといった状況を考えると、鉄道での利用をお勧めできる施設ではありません。

厳しい地形に逆らうような位置の駅

北小谷駅遠景
【写真3】北小谷駅遠景。《2010年12月31日撮影》

旧北小谷村は、かつて「稗田山崩れ」といわれる大規模な土石流災害により、複数の集落が消滅するなど壊滅的な打撃を受けました。私は幸田文の『崩れ』を読んでいたので記憶に強く残っていますが、自然のちからのおそろしさなど忘れさせるかのように、北小谷駅ホーム目の前の河原は、ゆったりと少量の水流が浸っているのみです。

駅名の由来

確認中。

歴史

 

1957年8月15日
国鉄大糸線中土-小滝間が開業、大糸線全通した際、北小谷駅開業。
1973年12月14日
この日かぎりで貨物営業廃止。
1987年4月1日
国鉄の分割民営化に伴い、JR西日本の駅となります。

周辺の見どころ

いろいろとありそうですが、不用意に出歩くのは危険なので、ここでは割愛します。

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