山間の会社境界駅

猪谷

いのたに Inotani
猪谷駅
▲猪谷駅駅舎《2012年8月4日撮影》

広々とした構内がかつての栄華を語る

猪谷駅
【写真1】猪谷駅の構内は広々としていますが、これから山の中へ分け入っていく前に襟を正させるような、凛とした趣があります。《2005年10月22日撮影》

富山県の南端、岐阜県との県境近くに位置する駅です。高山本線では、JR西日本とJR東海の境界駅となっており、管理はJR西日本が行っています。

跨線橋はなく構内は広々

猪谷駅構内
【写真2】猪谷駅の駅本屋とホームの間は離れており、ほとんど列車が通らない通路に立つと構内が広く見渡せます。《2005年10月22日撮影》

JRの駅としては島式1面2線となっていますが、側線が多く敷かれています。神岡鉱山から搬出される鉱石や濃硫酸などを満載した貨物列車が所狭しと並んでいた風景も、今となっては昔語りとなってしまい、ホームに面したレール以外は赤く錆びています。

踏切の正面にホームが

猪谷駅構内踏切
【写真3】猪谷駅構内踏切。《2012年8月4日撮影》

ホームと駅本屋の間は離れており、構内をわたって行き来するという、古くからの方式が残っています。かつては神岡鉄道の列車をバックに記念撮影をする人の姿を多く見受けました。

駅舎内には人影はなく

猪谷駅駅舎内
【写真4】駅舎はそれなりに広いのですが、出札窓口は閉じられています。《2012年8月4日撮影》

しっかりした木造駅舎が健在です。用途は不明ですが、その脇に3階建ての鉄筋の施設があり、ホームから見るとこちらのほうが目立ちます。

有人駅ですが、出札窓口にはほとんど人がおらず、食券販売機のような自動券売機が置かれているのみです。それでも駅舎内はきれいに清掃されており、居心地は悪くありません。

駅前には関所跡が

猪谷駅駅前
【写真5】猪谷駅駅前。《2012年8月4日撮影》

猪谷は、富山地方と飛騨地方を結ぶ交通の要衝で、かつては関所が置かれていました。神通川を介した行き来の際には、ここが拠点となっていたのでしょう。

停車列車 [2015年3月現在]

特急以下、全列車が停車します。会社境界駅ですが、特急は全便が両社にまたがって運行、普通列車も直通する便が設定されています。

乗り場

確認中。

駅名の由来

確認中。

歴史

1930年11月、飛越線が笹津からこの猪谷まで延長されたのが始まりです。1932年8月には杉原まで延長され、終着駅だった期間は短いのですが、運転上の拠点として位置づけられてきました。また、神岡鉱山との間を結んでいた馬車軌道は、当初は富山鉄道の笹津を起点としていましたが、飛越線開業後は猪谷が接続駅となっています。

なお、この駅から奥飛騨温泉口までを結んでいた神岡鉄道は、2006年11月30日かぎりで廃止されました(参照:神岡鉄道猪谷駅)。

1930年11月27日
国有鉄道(鉄道省)飛越線の猪谷-笹津間が開業し、猪谷駅開業。
1971年9月30日
この日かぎりで貨物営業廃止。
1987年4月1日
国鉄の分割民営化に伴い、JR西日本およびJR東海の境界駅となり、JR西日本の管理駅(所属)となります。

周辺の見どころ

猪谷関所館

猪谷関所館
【写真A-1】猪谷関所館。《2005年10月22日撮影》

駅正面右手、徒歩1分。この地に置かれた関所に関する各種史料を展示しています。ただし、越中と飛騨の間の物流の実態に関する知識がないままで展示を見ても、どうにもピンときませんでした。150円、月休。

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