かつては蒲郡線内の主要駅

西浦

にしうら
Nishiura
西浦駅
▲西浦駅駅舎《2008年1月27日撮影》
西浦駅ホーム
【写真1】西浦駅ホーム。列車交換が行われます。《2008年1月27日撮影》

西浦駅は、行政区分では蒲郡市の西の端にあたりますが、駅周辺の人口は多く、また西浦温泉の最寄り駅ということもあって、蒲郡線の中間駅では最多の乗降客数を誇ります。それでも絶対数が多いものではなく、今では無人駅になっています。

島式ホーム1面2線から成るほか、側線が1本あります。ホームに掲げられている番線表示が青いスチールで、駅の設備が昔からあまり変わっていないことをうかがわせます。

西浦駅駅舎内
【写真2】西浦駅駅舎内。《2011年8月16日撮影》

現在の駅舎は1949年10月に改築されたものですが、周辺各駅に比べるとずいぶんと大柄なものです。現在、前面はほとんどの部分がトタンで覆われており、正面に立つと工事現場の事務所か倉庫か、そんなものに見えます。しかし脇にまわると、待合室部分の窓枠やその下のタイル貼りなどに、1950年前後の駅舎らしさを色濃く残しています。

蒲郡線の中間駅の中ではかなり遅くまで駅員が配置されていたようですが、今ではここも例外ではなく無人化されています。かつての窓口部分にはシャッターが下ろされ自動券売機が置かれていますが、板などで完全にふさがれているわけではないぶんだけ、まだ“駅員がいた”時代を思い起こすことができます。

西浦駅駅舎を側面より
【写真3】西浦駅駅舎を側面より。《2011年8月16日撮影》

駅前から細い道路が延びて商店街へ通じるという、集落の顔として駅が存在していることがうかがえる風景が残っています。かつては三河湾一帯で有数の温泉である西浦温泉へのアクセス拠点として多くの観光客を出迎えていましたが、現在では温泉観光需要そのものの減退に加え、温泉客は蒲郡からの移動が一般的となり、観光客が出入りする雰囲気は感じられませんでした。

それでも駅前にはタクシーが停まっているほか、旅館からの送迎のバスを見かけたこともあるため、一定の利用はあるようです。

乗り場

駅本屋側(海側)から順に、1番線、2番線となります。

駅名の由来

確認中。

歴史

三河鉄道によって設置された駅です。

周辺の見どころ

西浦温泉【未訪】

三河湾に展開する温泉で、リゾートホテルが多く集まっています。[Google Map] [Mapion]


  1. 徳田耕一『名古屋近郊電車のある風景 今昔II 愛知・三重・岐阜 昭和30~40年代の鉄道回顧』JTB、2004年、119ページ。
  2. 同上。

【蒲郡線】 吉良吉田三河鳥羽西幡豆-東幡豆こどもの国西浦形原三河鹿島蒲郡競艇場前蒲郡

2010年3月20日
2011年11月15日、写真を差し替えおよび追加のうえ加筆修正

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