旧徳山市の玄関口で、新幹線停車駅としては定番ともいえる横長の鉄筋駅舎を構えていますが、三階建てと比較的高いうえ、屋根の上には巨大なアサヒビールの広告が座っており、迫力があります。現在の駅舎は1969年に完成したもので、国鉄のステーションビルとしては比較的新しい部類に入り、野暮ったさが残るものの老朽化という印象はありません。
駅の北側は旧徳山市の中心街となっており、官公庁や商店が軒を連ねています。一方、駅の南側は工業地帯で、すぐ近くに徳山下松港が迫っています。在来線は地平ホームですが、新幹線ホームは高架となっており、山陽新幹線の下りホームからは、海を見ることができます。新幹線コンコースには、とらふくのオブジェが置かれていました。
旧徳山市には、新宿、代々木、青山、晴海、銀座、有楽町など、東京の地名が数多く見られます。これは、東京資本の石油化学工業が多く進出し、それに伴い都市が発展した結果と言われています。
駅周辺の商店街には活気が感じられず、空洞化が進んでいる印象を受けました。2005年5月現在、周南市によって徳山駅周辺整備構想が打ち立てられており、駅周辺の風景も大きく変わっていくものと思われます。