JR会津線を継承した会津鉄道のうち、西若松-会津田島間は非電化、会津田島-会津高原尾瀬口間は直流電化となっています。会津鉄道転換時には全線非電化でしたが、会津鉄道と接続している野岩鉄道および当鉄道からの直通列車乗り入れを図るため、工事が比較的容易だった会津田島以南が新たに電化され、これによって東京(浅草)からの直通列車が会津田島まで乗り入れるようになりました。
会津田島駅自体は2面4線を中心としていますが、このうち駅本屋側の1番線は当駅止まりとなっており、先に進むことはできません。東武・野岩からの直通列車が主にここに入線します。
車両基地があります
4番ホームのさらに外側には車両基地が設けられており、側線も多数あり、会津鉄道の車両が留置されています。
2つのホームは構内踏切で
1・2番ホームおよび駅本屋と、3・4番ホームの間は、スロープ付きの構内踏切で連絡しています。
跨線橋は使用中止
ホーム間には跨線橋も用意されていますが、私が訪れた2020年1月には使用中止の扱いとなっており、構内踏切へ誘導されていました。列車ダイヤを工夫して構内踏切がふさがれる時間を最小限にすれば、跨線橋で上り下りさせる必要はないわけです。
列車別改札です
駅舎の中に大きな窓口があり、その脇が改札口になっています。列車別改札となっており、列車の発車時刻が近づくと係員が出てきて【写真5】中央のドアを開け、その奥にある詰め所で改札を行うという流れになります。改札口の上にはフルカラーの発車標が設置されています。
売店や物産館も
駅舎の中には待合室が用意されており、オープンカウンター式の出札窓口があります。自動券売機はないため、乗車券類は窓口で購入することになります。窓口から見ると信号制御盤のようなものが見えましたが、CTC化されている会津鉄道線は本社(西若松)で運転を統括しているはずで、何の用途なのでしょう。
また、待合室に隣接して売店が営業している他、その先には物産館「会津田島ふれあいステーションプラザ」があります。駅2階にはレストランが入居しています。
地酒の試飲が楽しめます
酒どころ会津ということをアピールする目的もあるのでしょう、日本酒試飲の自販機がありました。売店で「コイン」を購入して自販機にセットするという仕組みで、5種類の地酒を楽しむことができます。
駅前は綺麗に整備
会津田島駅は、南会津町(旧田島町)の中心部に位置しており、駅を中心として市街地が形成されています。西若松を除いて、会津鉄道沿線で最大規模の町です。
会津田島駅の駅前は綺麗に整備され、大きなロータリーにタクシーが停車していました。路線バスの乗り場もあり、当駅がこの地域一帯の拠点になっていることがうかがえます。なお、会津田島駅を中心とした一帯をあちこち回りたい場合は、駅から観光タクシーを利用すると便利です。
会津田島駅玄関
駅舎はRC造2階建の堂々としたもので、会津鉄道各駅の中で最大規模を誇ります。
駅脇には蒸機が保存
駅を出て正面右側に進むとトイレがありますが、さらにその先にC11蒸気機関車が保存されていました。保存状態は比較的良好に見られました。
かつては木造平屋の駅舎でした
かつてはオーソドックスな木造平屋の駅舎でしたが、窓ガラスが非常に大きく、開放的な印象を与えるものでした。
停車列車 [2020年4月現在]
電化・非電化の境界駅であるため、当駅で乗り換えとなる便が多数設定されています。
2017年4月改正で設定された浅草直通の特急「リバティ」は、急行「南会津」廃止以降久々に設定された優等列車で、会津高原尾瀬口-会津田島間の中間駅を全駅通過するものと、全駅停車するものの2種類があります。
歴史
詳細は確認中。
略年表(クリックまたはタップで開閉)
- 1934年(昭和9年)12月27日
- 国有鉄道(鉄道省)会津線・湯野上(現、湯野上温泉)-会津田島間が開業し、会津田島駅開業。
- 1947年(昭和22年)12月12日
- 会津田島-荒海(現、会津荒海)間が開業、中間駅となります。
- 1982年(昭和57年)7月31日
- この日限りで貨物営業廃止。
- 1987年(昭和62年)7月16日
- JR会津線(第2次特定地方交通線指定:西若松-会津高原間)が会津鉄道に転換、同社の駅となります。
- 1990年(平成2年)10月12日
- 会津田島-会津高原(現、会津高原尾瀬口)間が直流電化、野岩鉄道および東武鉄道と相互直通運転を開始し、浅草からの直通列車運転開始。