樫山

小野市の南側に位置する、きわめてひなびた雰囲気が残る静かな駅です。

対向式2面2線から成り、前後の大村、市場両駅が1線のみであるため、この駅で列車交換が多く行われます。上下ホームともに短い屋根がホーム上にあるのみで、鈴蘭台方の構内踏切で連絡しています。

駅舎は、開業当初のものがそのまま使われているようで、大きく張り出した軒、板張りと塗り壁を併用した木造のものです。例によって無人化されていますが、地元の人によって手入れされているようで、駅舎前の花壇にはさまざまな花が色を競っていました。

駅の周辺には比較的住宅が多く、駅から南東側には商業施設、北東側には住宅団地がありますが、こと駅から直接見渡せる範囲にかぎっていえば、水田と、緑に覆われた丘陵ばかりが広がっています。

駅前にはごく小さな広場がありますが、駅前を通る道路から少し離れたところにあり、ごく細い通路を通って駅へ到着する形になります。周囲を緑で囲まれた深茶色の駅舎は、すっかり周囲の光景にとけ込んでいます。