押部谷

神戸電鉄粟生線の中で、神戸市最後の駅になります。2面3線構成で、上りは島式ホームとなっています。

栄と同様、平行する県道に近いながら、少し引っ込んだところにあります。やはり駅前広場などはありませんが、駅の脇には自動車駐車場が整備されており、定期券所有者が割安で利用できるパーク＆ライド対応施設となっています。駅の施設とは何の関係もありませんが、改札口正面にある、阪神タイガース柄の飲料販売機が印象的でした。

駅前にはギャラリー喫茶があり、なかなか味のある雰囲気を漂わせているいっぽう、空き家となって久しい元商店もあり、あまり活況を呈しているようには見えませんでした。

下りホームのごみ箱には、地元中学生が作ったカバーが設置されていました。木を打ち合わせている手作りのもので、こういう「枠」を設けることで、乱暴に扱われるのを防ぐ効果がありますが、それ以前に、柄がほほえましい。もっとも、分別されていないごみ箱が幅を利かせるのもいかがなものか、などと野暮なことも同時に思ってしまいましたが。

月が丘や富士見が丘などの団地が駅の北側に造成されているほか、神戸市の出張所が近くにあります。緩やかな傾斜地ではありますが、地名にある「谷」という名前にはそぐわない風景でした。