本稿は、2008年7月12日に訪問した際の情報を基にして記述してあります。現在は駅舎改築工事が行われ、状況が大きく変わっています。
2つのホームは地下道で連絡
仙台の郊外の駅です。
島式ホーム2面4線から成り、南西側にある駅本屋との間は、東京方にある地下道で連絡しています。
枝線となった旧線が分岐
かつて、東北本線は利府経由のルートと塩釜経由のルートの2つが併存しており、岩切はその分岐駅でした。ホームが2つ並列する形になっているのはその名残です。現在、利府ルートは利府以北が廃止されて枝線となり、岩切は本線から支線が分岐する駅に転じています。
駅舎は国鉄末期のもの
駅舎は1984年に改築された、鉄骨造り平屋建てのシンプルなもので、狭い駅舎内に事務室と自動改札機が入っています。また、駅正面右手にはコンビニが入居しています。
駅前には自動車が頻繁に出入り
駅前はあまり広くないものの広場になっており、送迎の自家用車が頻繁に出入りするため、あまり使い勝手のよい空間という印象はありませんでした。
停車列車 [2017年7月現在]
仙石東北ライン経由の快速(東北線内各駅停車の便を除く)は通過します。
駅本屋側(西側)より順に、1番線、2番線…となります。
歴史
東北線と塩竃線、海線と山線の分岐駅として、非常に複雑な歴史を歩んできました。
- 1887年12月15日
- 日本鉄道により郡山-仙台-塩竃(現在は廃止)間が開通。この時点では駅設置なし。
- 1888年10月11日
- 岩切駅として開業。
- 1890年4月16日
- 岩切-(旧)松島-一ノ関が開通(この時点では利府駅は未設置)、現在の岩切支線が開業。
- 1906年11月1日
- 日本鉄道が国有化されます。
- 1944年11月15日
- 岩切-陸前山王-新松島信号場(現在の松島)-品井沼、通称「海線」が開通(従来の線は「山線」と呼ばれました)。陸前山王では東北本線の列車扱いがなかったため、岩切が山線と海線の分岐駅となりました。なお、東北本線と塩竃線の分岐駅は、岩切から陸前山王に移っています。
- 1962年6月30日
- 利府-品井沼間がこの日かぎりで廃止。
- 1971年11月29日
- この日かぎりで貨物営業廃止。
- 1984年9月
- 新駅舎(2代目)供用開始[1]。
- 1987年4月1日
- 国鉄の分割民営化に伴い、JR東日本の駅となります。
- 2011年3月11日
- 東日本大震災が発生、東北本線などが大規模に運休。
- 2011年3月31日
- 東北本線・仙台-岩切間が復旧、運転再開。
- 2011年4月5日
- 東北本線・岩切-花巻間および岩切-利府間が復旧、運転再開。
- 2011年4月7日
- この日発生の余震により、再び東北本線・黒磯-盛岡間が運休。
- 2011年4月21日
- 東北本線・仙台-一ノ関間が復旧、東北本線が全線で運転再開。
- 2017年1月22日
- 橋上駅舎および南北自由通路工事のため、仮駅舎供用開始[2]。
- 2018年11月18日
- 橋上駅舎および南北自由通路供用開始[3]。