都市の中心部から外れた鉄道交通の要衝

盛岡

もりおか Morioka
盛岡駅
▲盛岡駅駅舎《2003年3月15日撮影》禁無断転載

東北本線の終着駅に

盛岡駅在来線ホーム(1)
【写真1】盛岡駅在来線ホーム(1)。《2003年3月15日撮影》禁無断転載

盛岡駅は、東北本線、東北新幹線、田沢湖線、山田線の分岐駅です。もともとは東北本線が南北に走り、西側に田沢湖線、東側に山田線が分岐し、さらに東北新幹線がこの盛岡まで伸びるというのが線路図の形状でしたが、東北新幹線の盛岡以北開業に伴って並行在来線がJR東日本から分離され、その結果この盛岡が東北本線の終着駅となりました。

在来線特急が消えて寂しく

盛岡駅在来線ホーム(2)
【写真2】盛岡駅在来線ホーム(2)。《2011年7月9日撮影》禁無断転載

在来線の長距離旅客列車は、東京と北海道を結ぶ寝台特急を除けば皆無となり、このため在来線の改札内にはこれといった設備もなく、がらんとしています。ホームの南側には大きな荷物運搬用エレベータが設置されているものの、今となっては稼働しているのか定かではありません。地平に島式ホーム4面8線が設けられていますが、今となってはこの設備も持てあまし気味にみえます。なお、田沢湖線の列車は、奥羽本線福島-新庄間と同様に標準軌化されているため、ほかの線路とは孤立しています。

ホーム施設は国鉄仕様

盛岡駅新幹線ホーム
【写真3】盛岡駅新幹線ホーム。《2010年12月4日撮影》禁無断転載

新幹線のホームは、高架上(3階部分)に島式ホーム2面4線が設けられています。国鉄末期に設計されたこともあり、むき出しのスチールやタイル張りの出入り口階段など、新幹線駅として標準的なデザインになっています。

新幹線の運転系統上では、新青森方面へ向かう東北新幹線と、秋田方面へ向かう秋田新幹線の分岐点ともなっています。東北新幹線は路線名でもそのままですが、秋田新幹線は「東京-(東北新幹線)-盛岡-(田沢湖線)-大曲-(奥羽本線)-秋田」という経路を直通する、新幹線車両で運行される特急列車の名称というのが正しい表記です。秋田新幹線は、この盛岡を境として、新幹線部分と在来線部分をわたることになります。なお、田沢湖線を走る在来線車両は、地平ホームから発着します。

新幹線の分割併合が名物

盛岡駅での「はやて」と「こまち」の分割併合
【写真4】盛岡駅での「はやて」と「こまち」の分割併合。《2010年12月4日撮影》禁無断転載

東北新幹線の「はやぶさ」(新青森開業以前は「はやて」)と秋田新幹線の「こまち」は盛岡以南で連結して運転し、盛岡で分割併合、盛岡より先で別々に運転しています。この分割併合はホームからよく見える場所で行われることから、作業の際には見物人が多く寄ってきます。

改札口は北と南に

盛岡駅北改札口
【写真5】新幹線高架下にある盛岡駅北改札口。《2011年7月9日撮影》禁無断転載

駅舎は新幹線高架下の空間を利用してつくられた駅ビル「フェザン」と一体化しています。かつては構内の経路もなかなかに複雑でしたが、現在では一本だけの在来線連絡通路と直結した新幹線乗り換え改札口を挟み、北側と南側にそれぞれ改札口が設けられています。

駅は町外れに位置していました

盛岡駅北改札口前コンコース
【写真6】盛岡駅北改札口前コンコース。《2011年7月9日撮影》禁無断転載

駅は、盛岡市の旧中心部とは離れており、駅前からバスやタクシーで移動するのが一般的です。しかし、東北新幹線開業に伴い長距離利用客が盛岡駅に集中するようになったこともあって、盛岡駅周辺へのオフィスビルの進出も進んでおり、今では県庁所在地の駅として立派な駅前の風景を見せるようになっています。

停車列車 [2011年8月現在]

寝台特急「北斗星」を除く全列車が停車します。詳細は省略。

乗り場

在来線は東側から順に、2番線、3番線…となり、新幹線は東側から順に、11番線、12番線…となります。なお、アイジーアールいわて銀河鉄道線(花輪線直通含む)は0番線および1番線ですが、これは同社の駅ページにて記述します。

  • 2.東北本線 一ノ関、仙台方面/山田線 宮古、釜石方面
  • 3.東北本線 一ノ関、仙台方面
  • 4.東北本線 一ノ関、仙台方面/山田線 宮古、釜石方面
  • 5-7.東北本線 一ノ関、仙台方面
  • 8-9.田沢湖線 雫石、大曲方面
  • 11-14.東北・秋田新幹線 仙台、東京方面/八戸、新青森方面/大曲、秋田方面

駅名の由来

確認中。

歴史

詳細は確認中。

1890年11月1日
日本鉄道によって一ノ関-盛岡間が開通した際、暫定終着駅として開業。
1891年9月1日
日本鉄道によって盛岡-青森間が開通、中間駅となります。
1906年11月1日
日本鉄道が国有化され、官設鉄道(逓信省鉄道作業局)の駅となります。
1921年6月25日
橋場軽便線(現、田沢湖線)の盛岡-雫石間が開通。
1923年10月10日
山田線・盛岡-上米内間が開通。
1982年6月23日
東北新幹線の大宮-盛岡間開通。
1982年11月14日
この日かぎりで貨物営業廃止。
1982年11月15日
田沢湖線全線交流電化、東北新幹線連絡特急「たざわ」運行開始。
1987年4月1日
国鉄の分割民営化に伴い、JR東日本の駅となります。
1996年3月30日
田沢湖線改軌工事のため運転休止。
1997年3月22日
田沢湖線が標準機に改軌、“秋田新幹線”開業。
2002年12月1日
東北新幹線の盛岡-八戸間が開通し、あわせて東北新幹線の盛岡-八戸間が第3セクターの別会社に分離(盛岡-目時間はアイジーアールいわて銀河鉄道)。
2011年3月11日
東日本大震災が発生、東北本線などが大規模に運休。
2011年3月15日
東北本線・花巻-盛岡間が復旧、運転再開。
2011年3月17日
東北本線・北上-花巻間が復旧、運転再開。
2011年3月18日
田沢湖線、山田線・盛岡-上米内間が復旧、運転再開。
2011年3月22日
東北新幹線・盛岡-新青森間が復旧、運転再開。
2011年4月7日
東北新幹線の一ノ関-盛岡間が復旧、営業再開しますが、同日発生の余震により、再び東北本線黒磯以北、東北新幹線の一ノ関-新青森間が運休。
2011年4月9日
東北本線・水沢-盛岡間、田沢湖線が復旧、運転再開。
2011年4月13日
東北新幹線・盛岡-新青森間が復旧、運転再開。
2011年4月23日
東北新幹線・一ノ関-盛岡間が復旧、運転再開。

周辺の見どころ

確認中。

その他

  • 「東北の駅百選」(国土交通省東北運輸局)選定駅。

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