長野電鉄

 長野県北部地域を拠点として鉄道、観光事業などを経営する企業グループです(本社:長野市)。略称は「長電」(ながでん)。鉄道会社としては、長野-須坂-信州中野-湯田中の長野線、屋代-須坂の屋代線の2線で列車を運行しています。

【URL】 http://www.nagaden-net.co.jp/

★1995年3月16日、屋代線(当時は河東線)-屋代にて完乗。2007年8月26日、象山口にて全駅乗降。全駅の写真を掲載しています。

長野線

 長野-須坂-信州中野-湯田中という経路をたどる33.2kmの路線で、全線が電化されています。長野-朝陽は複線化されており、さらに長野-善光寺下は地下化されています。かつては、長野-須坂が長野線、須坂-信州中野が河東線の一部(屋代-須坂-信州中野-木島が旧河東線)、信州中野-湯田中が山の内線という路線名でしたが、信州中野-木島廃止後の2002年9月18日に路線名が変更となり、本線に該当する現在の区間全体が長野線となりました。志賀高原や湯田中温泉への観光路線という役割と、長野市近郊の都市輸送路線という役割の双方を担っています。また、古くから有料特急が運行されています。

 地下のターミナル駅である長野を出てから朝陽付近までは、長野市校外の住宅地を進んでいきます。全国的にも数少ない鉄道道路併用橋である村山橋を柳原-村山で渡り、リンゴ畑を中心とした農村に工場が混在する河東平野を進みます。須坂で屋代線と連絡し、観光地である小布施をとおり、信州中野にいたります。ここからは急勾配が連続する区間で、温泉街を形成する湯田中に到着します。

 長野-信州中野の各区間では普通列車においてワンマン運転を行っていますが、有人駅が多いこともあってか、列車内での運賃収受は行っておらず、すべてのドアを開閉します。いっぽう信州中野-湯田中でもワンマン運転を行っていますが、こちらは列車内にある運賃箱に乗車券ないし運賃を投入します。

 特急列車は全席自由席で、速達タイプの「A特急」と停車駅の多い「B特急」の2種類があります。いずれも特急料金は100円と廉価のため、気軽に利用することができます。A特急には、旧小田急ロマンスカーの「ゆけむり」が用いられます。

 河東鉄道によって、それまで開通していた屋代-須坂を延長する形で、1923年3月26日に須坂-信州中野が開業したのが始まりです。長野方面へは長野電気鉄道によって権堂までの区間が1926年6月28日に開通しましたが、同年9月30日には河東鉄道が長野電気鉄道を合併、社名を長野電鉄と改称しています。長野駅前(現・長野)には1928年6月24日に達しました。また湯田中までの区間は1927年4月28日に開通し、現在の形になっています。1981年3月1日には長野-善光寺下が地下化されました。

(2007年10月1日)

※路線名が「長野線」で統一される前の名称が誤っていたため修正しました(掲示板にて「信州人」様よりご指摘いただきました。ありがとうございます)。(2012年4月4日)

駅一覧

長野市役所前権堂善光寺下本郷桐原信濃吉田朝陽附属中学前柳原村山日野須坂北須坂小布施都住桜沢延徳信州中野中野松川信濃竹原夜間瀬上条湯田中

乗車履歴

屋代線

 屋代から松代を経て須坂にいたる、24.4kmの路線です。県都長野の中心地に背を向けた形になっていることから、本線格である長野線とは異なり支線扱いとなっており、線内普通列車のみの運転となっています。かつては、屋代から国鉄信越本線経由の急行列車が乗り入れていたこともありましたが、現在は貨物も含めて直通列車は皆無です。

 しなの鉄道と改札を共通にしている屋代を出ると、千曲川右岸の平野部を進んでいきます。一大観光地である松代を経由しますが、公共交通機関を利用する観光客は長野駅からの路線バスが一般的で、屋代線の利用客にはあまり結びついていないようです。全線でワンマン運転が行われ、車内で運賃の収受が行われます。

 1922年6月10日、河東鉄道によって屋代-須坂が開通し、現在の形状となりました。

(2007年10月1日)

2011年2月2日に行われた長野電鉄活性化協議会の場で、屋代線を廃止しバス転換を行うことが決まりました(信濃毎日新聞 2011年2月3日、ほか)。

(2011年2月13日)

2012年3月31日かぎりで廃止。

(2012年3月31日)

駅一覧

×屋代-×東屋代-×雨宮-×岩野-×象山口-×松代-×金井山-×大室-×信濃川田-×若穂-×綿内-×井上-[須坂]

乗車履歴

河東線

 もともと屋代-須坂-信州中野-木島の区間を「河東線」と称しましたが、このうち2002年3月末かぎりで信州中野-木島が廃止され、同年9月18日には屋代-須坂が屋代線と改称、須坂-信州中野が長野線に編入され、河東線の名称は消滅しました。

 廃止された信州中野-木島は、木島付近にあるスキー場や温泉などへのアクセス路線として賑わい、最盛期には国鉄からの直通列車が屋代経由で木島まで乗り入れたこともありました。しかし、JR飯山線と信濃川を挟んで直近にあることから長野への利用客が流出し、道路交通の整備もあって廃止に追い込まれています。

(2007年10月1日)

駅一覧

×木島

乗車履歴

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