森の中に洋館がたたずむ

紀伊神谷

きいかみや Kiikamiya
紀伊神谷駅
▲紀伊神谷駅駅舎《2011年1月9日撮影》

 

紀伊神谷駅を橋本方より望む
【写真1】紀伊神谷駅を橋本方より望む。《2011年1月9日撮影》

紀伊細川の先では、高野線はもはや谷ではなく山林の中の斜面にへばりつくような形で進んでいきます。トンネルに急勾配、急カーブが連続するなか、少し開けたところに出ると、紀伊神谷になります。

高野線の駅は大半が相対式になっていますが、この駅は珍しく島式になっており、ホームと駅本屋が離れています。両者は構内踏切で結ばれていますが、例によってホームは大きくカーブしており、しかもほかの駅と異なり島式なので、乗り降りの際には足下のみならず、通過列車にも注意する必要があります。

 

紀伊神谷駅駅舎内
【写真2】紀伊神谷駅駅舎内。《2011年1月9日撮影》

北側にある駅本屋との間は構内踏切で連絡しています。有人駅なので、自動改札機のほかにも窓口が開いており、またパンフレット類が常備されています。崖の斜面上に設けられていたこれまでの各駅とは異なり、スペースに余裕があるせいか、ゆったりした印象を受けます。

駅舎は木造平屋建てのものですが、切妻屋根のハーフティンバーには穏やかな色彩が施され、上品な洋館が出迎えます。九度山にも共通するスタイルですが、直線上の屋根などは、やはり冬季の積雪を想定したものなのでしょう。

 

紀伊神谷駅正面
【写真3】紀伊神谷駅正面。《2011年1月9日撮影》

駅の正面には水路が通っており、水が流れています。この水路をわたると道路に出ますが、道路沿いには商店はおろか民家など皆無で、駅の回りは山林が広がるのみです。この紀伊神谷駅も、かつては高野詣での宿場町として栄え料理屋が建ち並んでいたといいますが、今となっては想像もできません。なお、駅から離れたところに一応集落はあり、この駅もそこの住民の利用のために残っているようです。

停車列車 [2011年1月現在]

特急および観光列車「天空」以外の各列車が停車します。

乗り場

番線表示は確認できませんでした。

  • (南側)高野線上り 橋本、難波方面
  • (北側)高野線下り 極楽橋方面

駅名の由来

確認中。

歴史

高野山電気鉄道開通当初からの駅です。

1928年6月18日
高野山電気鉄道の高野下-神谷(現、紀伊神谷)間が開通し、暫定終着駅として開業。
1929年2月21日
高野山電気鉄道の神谷-極楽橋間が開通し、中間駅となります。
2017年10月22日
平成27年台風17号による水害に伴い、高野線・高野下-極楽橋間が運休。
2018年3月31日
高野線・高野下-極楽橋間が復旧、運転再開。
2018年9月4日
平成28年台風21号による風水害に伴い、高野線・高野下-極楽橋間が運休。
2018年9月20日
高野線・高野下-極楽橋間が復旧、運転再開。

周辺の見どころ

確認中。

このページの先頭へ