山手線と京浜東北線は別ホーム
東京の南側に位置する一大ターミナルですが、駅名に反し、品川区ではなく港区に位置しています。地名に即していえば「高輪」とでも称するのがよさそうですが、今更変えるわけにもいかないでしょう。
上野東京ライン(東海道線および常磐線)、横須賀線、山手線、京浜東北線が一同に会するうえ、多くの幅広ホームがずらりとならんでおり、ホームの量でターミナルの規模を比較すると、東京を上回っています。
なお、山手線および京浜東北線は他の駅とは異なり、方向別ではなく路線別(山手線と京浜東北線がそれぞれ別々)のホームとなっており、相互に乗り換えるには跨線橋を上り下りする必要があるため、乗り換える場合は田町(京浜東北線快速が停車)で行き来するほうが便利です。なお2020年4月現在、3番ホームは閉鎖されており、京浜東北線は相対式になっています。
上野東京ラインは多くのホームを
もともと東海道線ホームのスペースはかなり広くなっていたのですが、上野東京ライン開業に伴って、東海道線の他に常磐線も品川まで乗り入れるようになったことから、現在の上野東京ラインは4面7線にも及びます。
宇都宮線・高崎線方面が6番線および7番線(ホームが異なるので発着番線には要注意)、常磐線方面が9番線および10番線(一部11番線)、東海道線が11番線および12番線となっています。
一番東側に横須賀線
横須賀線のホームは、在来線(新幹線以外)各ホームの中では最も東側にあります。東京や新橋とは異なり、地平に2面3線が設けられています。北行が島式1面2線、南行が単式1面2線となっています。
巨大な橋上駅舎
地平にあるホームのうちかなりの部分に覆い被さるように、巨大な橋上駅舎が設けられており、東西自由通路とそれに接したコンコースが2階にあります。。
改札内にはエキナカショップ
改札内コンコースには「エキュート品川」があり、多数のショップが入っています。他の各駅エキナカに比べて、飲食店(立ち食いそばからレストランまで幅広い)が多いのが特徴。もともと品川駅の駅舎は非常に大きく余裕があったことから、店舗導入が無理なく進んだという印象を受けます。この他、通路上にワゴン販売などが出店することもあります。
なお、改札内連絡通路は自由通路を挟んで南側と北側にありますが、ショップがあるのは南側エリアのみで、北側は通路が延びるのみです。
京急との乗り換え改札がにぎわう
改札内コンコースはかなりゆったりした広さになっていますが、このうち最も西側の部分には、京急品川駅との連絡改札があります。京急は京浜東北線と完全に並行している路線ですが、羽田空港アクセス鉄道としての機能があるため、JRとの乗り換え客はかなり多く、いつもごった返しています。なお、乗り換え改札を入った正面が、京急蒲田・羽田空港方面の乗り場になっているため、空港利用者には最適なルートといえましょう。階段があるものの、JRと大手民鉄の乗り換え駅としては最も便利な駅といえそうです。
湘南電車カラーの郵便ポスト
改札内コンコースには、品鶴線0キロポストモニュメントの脇に、なぜか湘南電車カラーの郵便ポストが設置されていました。
中央改札には改札機がずらり
中央改札は、前述の南側エリアの西側正面に設けられており最も大きい改札口で、多数の自動改札機がずらりと並んでいます。向かいには「みどりの窓口」があります。
一方北改札は、北側エリアの中央正面にあります。
いずれにせよ、品川駅全体から考えると改札口は西側に偏っています。このため、港南口(東口)から横須賀線に乗ろうとすると、相当な大回りを余儀なくされます。港南口側がJR東海のテリトリーだからなのでしょうが、南側改札内コンコースを東側へ延長することは物理的には可能なはずですし、何とかしてほしいものですが。
高輪口には駅ビル
品川駅のメイン出口といえる高輪口(西口)は、東西自由通路から階段を降りた先にあり、右手が駅ビル、左手が京急品川駅となります。高輪口駅ビルには「ルミネ ザ・キッチン」が入っていましたが、これは2019年11月に閉店しました。
品川駅高輪口すぐの道路向かいには、西武鉄道系列のプリンスホテルが複数立地しています。
自由通路は常に混雑
品川駅の西側と東側を結ぶのが、チューブを連想させる曲線的な屋根が印象的な自由通路です。東側から在来線に乗る場合、あるいは西側(京急利用含む)から新幹線に乗る場合はこの通路を通ることになるため、常に混雑している印象があります。
あああ。
東側は新幹線を契機に整備
一方の港南口は、東海道新幹線品川駅開業に合わせて大きく整備されたものです。かつては国鉄時代の名残を濃厚に残した小さな駅舎がポツンと建っていましたが、現在ではその名残は見受けられません。
港南口にアトレが
港南口はJR東海のテリトリーではありますが、駅のすぐ外側にある「JR品川イーストビル」にJR東日本系列の「アトレ品川」が入っています。サインシステムもJR東日本準拠で、東海道新幹線は添え物のようになっています。
駅正面は昔ながらの風景
駅前には広大な歩行者用スペースが確保されていますが、その正面には、事務所などの入る雑居ビルが数多く並んでいます。一方、駅の北側と南側には、それぞれ大きなオフィスビルがりんと立ち並んでいます。新幹線開業に前後して、駅正面以外は大きく変わりました。
詳細な情報は未確認ですが、将来はリニア新幹線の東京側ターミナルがここ品川になるとのことなので、その際にはさらなる変貌が待っているのでしょう。
停車列車 [2017年5月現在]
東海道本線
特急「踊り子」は一部の便が停車し、寝台特急「サンライズ」は通過します。湘南ライナーおよび臨時夜行快速「ムーンライトながら」を含めた料金不要列車は全列車が停車します。
- 特急「踊り子」 東京 ← 品川 → 横浜※1
- ※1 川崎に停車する便もあります。
- 「湘南ライナー」 東京 ← 品川 → 大船※2
- ※2 横浜に停車する便、藤沢まで無停車の便もあります。
- 通勤快速 新橋 ← 品川 → 大船
- 快速「アクティー」・普通 新橋 ← 品川 → 川崎
常磐線
常磐線の南側折り返し駅になっているため、全列車が停車します。
- 特急「ひたち」「ときわ」 東京 ← 品川
- 通勤快速・快速・普通 新橋 ← 品川
横須賀線
全列車が停車します。
京浜東北線
全列車が停車します。
山手線
全列車が停車します。
歴史
公式には日本の鉄道が開業して最初に設けられた駅とされており、品川と横浜(現・桜木町)の間を結びました。1898年4月1日からは貨物営業の取扱を開始しています。1998年11月1日、橋上駅舎となり、東西自由通路を介して通行できるようになったほか、ショッピングセンター「フローラ品川」が入りました。
略年表(クリックまたはタップで開閉)
- 1872年(明治5年)5月7日(新暦6月12日)
- 品川-横浜(現、桜木町)間が暫定開業、日本で最初の旅客列車運行。
- 1873年(明治6年)9月15日
- 「客車ニテ運送スルタメ受取ル所ノ貨物」(=荷物)の扱いを開始。
- 1898年(明治31年)4月1日
- 烏森(からすもり)-品川間開通。
- 1910年(明治43年)6月25日
- 貨物営業を開始。
- 1987年(昭和62年)4月1日
- 国鉄の分割民営化に伴い、JR東日本の駅となります。
- 2015年(平成27年)3月14日
- この日のダイヤ改正により、常磐線電車が乗り入れ開始[1]。