林が開けたところに
二股の先で、函館本線はじりじりと上り坂を進んでいきます。平行する国道5号線の通行量は多いものの、民家の数はどんどん減っていき、針葉樹林がまわりを囲む風景が広がっていきます。蕨岱は、そんな林が開けたところに設けられている駅です。
蕨岱は、JRの駅名を五十音順に配列した場合、一番最後になる駅です。なお先頭に来るのは、相生です。
このページは、駅廃止前の情報をもとに記載しています。
二股の先で、函館本線はじりじりと上り坂を進んでいきます。平行する国道5号線の通行量は多いものの、民家の数はどんどん減っていき、針葉樹林がまわりを囲む風景が広がっていきます。蕨岱は、そんな林が開けたところに設けられている駅です。
蕨岱は、JRの駅名を五十音順に配列した場合、一番最後になる駅です。なお先頭に来るのは、相生です。
単式ホーム1面1線があるのみの棒線駅です。この駅も二股と同様、国鉄末期に無人化されるまでは列車交換が可能で、現在のホームと反対側に、かつてホームがあったと思われるスペースが広がっています。ホームはかなり長くなっています。
車掌車転用の駅舎が設置されており、出入口の脇を通ってホームから駅の外へ出ることになりますが、ホームに設けられている柵は途中で切れているため、駅舎に立ち寄ることなく直接外に出ることもできます。
駅舎内はコンパクトながら、二股駅と同様に木目調の内装とカーブを描いた天井が明るい雰囲気になっています。設置されている木のベンチも、二股駅とおそらく同じ物でしょう。
ただし、駅舎内で喫煙している人がいるようで、私が中に入ったときにはもわっと紫煙が立て込めており、とても長居できる環境ではなかったのが残念。駅舎の外側に喫煙コーナーがあって灰皿も設置されているのですが、厳冬期では外に出たくないため、室内で喫煙する人がいるのでしょう。利用する人がいるだけマシといえなくもありませんが、まっとうな利用客を遠ざけることにもなるので、何とも残念な状況です。
蕨岱の駅前には十分な広さのスペースが確保されていました。訪問したのが積雪期のため詳細は不明ですが、駅前広場と呼んで差し支えないスペースなのでしょう。その正面には真っ赤な鳥居が立ち、その奥には参道が延びていました。この神社のみが存在感を放っていました。
駅前を通る国道5号線から駅を見ると、モスグリーンをベースとしてイエローの帯を配した駅舎のみが目立っていました。線路の西側には針葉樹林が広がっており、特に積雪期にはモノトーンの世界が広がる中、駅舎の色彩が浮き上がるわけです。裏を返せば、あまり趣味のいい色でもないといえます。
駅前には、民家ないし倉庫と思われる建物が1軒ありますが、ほかにはそもそも建造物が目に入りません。かつてはここにも小学校が立地していたといいますが、今では集落と呼べるものではなく、ただ通過する自動車の音のみが寂しく響きます。
長万部から黒松内を経由して寿都へと結んでいる路線バスがあり、このバスが来ると、ひとしきり動きがあるようです。もっとも、私がこのバスに乗ったときは運転手以外に人影はなく、黒松内までずっと貸切でした。
確認中。
詳細は確認中。
確認中。